腸内環境といえば、お通じだけでなく、私たちの体を守る「免疫」にも大きく関わっていることが知られていますね。
腸を整えるメリットは意外に多くあり「便秘でないから関係ない!」と言って、何もしないのはちょっともったいないかもしれません。
今回は、身近なようでまだまだ知られていない腸内環境について、善玉菌の働きも交えご紹介いたします。
本当に大切な腸の働き
え、そんな働きもあるんですか!?意外と多い!腸内環境を整えるメリット
腸内環境を整えるメリット、改めてどんなものがあるか見てみましょう。
◎おなかの調子を整える
腸の動きが弱まると便秘に、逆に活発になり過ぎると軟便や下痢を引き起こしてしまうため、健やかな毎日のためには腸の働きを正常に保つことが大切です。
腸内環境を整えて、毎日のスムーズなお通じを目指したいですね。
◎免疫力を高める
腸には、体の60〜70%もの免疫細胞があるといわれています。腸内環境が整うと、この免疫細胞が活性化され、食中毒や感染症、花粉症などのアレルギーの予防効果が期待できます。
◎太りにくくなる
太りにくい人の腸には、豊富な種類の腸内細菌や、善玉菌から生み出される短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)が多く存在していることがわかっています。
これらは、食欲のコントロール、脂肪吸収の抑制、脂肪燃焼を助けるなどの働きを持ち、肥満と大きく関わっているのです。
◎ストレス緩和や不調を改善する
腸と自律神経には相互関係があり、腸の調子が良くなれば自律神経も整いやすくなります。腸が綺麗になり自律神経が整うと、ストレス緩和、頭痛、めまい、だるさなど不調の解消につながります。
◎幸せホルモンを出しやすくする
幸せホルモンと呼ばれるセロトニン。このモトとなる物質の大部分は、腸内細菌の働きによって腸で作られ、それが脳に届くことでリラックスや幸福感を感じられます。
セロトニンは、疲れにくさや集中力、睡眠の質にも大きく関わっているのです。
◎血中脂質の改善
善玉菌には、血中コレステロールを下げる効果が知られており、腸内環境を整えることで動脈硬化の予防にも繋がる期待が持たれています。
毎日の生活でおなかの環境整備!善玉菌の働きで健康アップの6つのポイント!
腸内細菌の恩恵をしっかりと受けるには、善玉菌をとり入れるだけでなく、いかに善玉菌が心地よく過ごせる環境をつくれるか、が重要です。
そのヒントは普段何気なく過ごしている私たちの日々の生活の中にアリ!
特に重要とされる、6つのポイントについてご紹介しましょう。
1.食物繊維をしっかりとる
野菜やきのこ、海藻類に含まれる食物繊維は、腸内を綺麗にお掃除し、腸内細菌のエサとなり善玉菌が増えるサポートをします。普段から積極的に食べるよう、意識していきましょう。
2.肉をとり過ぎない
肉中心の動物性脂肪が多い食事は、悪玉菌が増えやすく、腸内環境のバランスを崩す原因に。偏食を避け、魚や卵、大豆製品などもバランス良く食べましょう。
3.ヨーグルトの落とし穴に注意!
ビフィズス菌や乳酸菌など、善玉菌を手軽にとれる食品として重宝されるヨーグルトや乳酸菌飲料。実は、毎日の習慣にしていると、糖質や脂質のとり過ぎを招いていることも。
基本は、無糖や低脂肪、無脂肪、豆乳タイプのものを選び、物足りない場合は、腸内環境を整えるオリゴ糖、ビタミンや食物繊維を含む果物を少しプラスするのもいいですね。
4.ストレスを溜め込まない
便の調査研究で、肉体的・精神的ストレスが多い人は、善玉菌が減少し、逆に悪玉菌が増加していることが観察されました。ストレッチや深呼吸、好きな趣味を見つけるなど、ストレスはコマメに解消する習慣を付けていきましょう。
リラックスすると副交換神経が優位になり、その状態のとき、腸は活発に動きます。そのためにも、しっかり休養や睡眠をとることも欠かせません。
5.少しでも運動習慣をつける
運動不足になると、腹筋が弱まることで腸のぜん動運動が低下し、便通が悪くなる傾向があります。慢性の便秘により、善玉菌が減少することが知られているため、適度な運動を心掛けましょう。
6.お酒の飲み過ぎに気を付ける
アルコールを飲み過ぎると悪玉菌が増え、腸の免疫力が低下し、老化や病気の原因になってしまうこともあります。
過度な飲酒は避けましょう。
まとめ
腸内環境には、食事や運動、睡眠など、「普段どんな生活を送っているか」が大きく関わっています。
毎日、善玉菌をとっているから大丈夫!と過信せず、「腸内環境を整えること=日常生活を整えること」と心得え、生活習慣を見直してみましょう。
【参考】
腸内細菌と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
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