双極性障害は、うつ病よりも治療が難しく、長期化する傾向にあります。
しかし、家族や周囲の人の協力を得ながら、気長に治療を続けていれば、必ず良い方向に向かいます。
2つの理由
双極性障害がうつ病よりも治療が難しいのは、2つの理由があるからです。
診断がつきにくい
多くの人は、うつ状態のときに受診し、躁状態を経験していても病気の自覚がないため医師に伝えません。そのため、双極性障害を見過ごされることがあります。
薬を飲み続けられない
薬の効果があらわれるまでに2週間以上かかることや、副作用が出やすいことなどから、薬を飲む意味を実感できず、自己判断でやめてしまう人がいます。
本人に自覚がないことがネック
うつ状態は、本人がつらさを自覚出来ますが、躁状態は、気力が充実し、多弁になり、どんどん活動できてしまうことから、本人には病気という自覚がありません。
周囲の人の目には、さまざまな問題行動があきらかなのに、むしろ本人は調子がいいと思っているため、なかなか受診しようとしないのです。
家族や周囲の人が異変に気付いたら、本人に受診をすすめます。
そして、一緒に病気について理解し、うつや躁に陥りそうな生活習慣になっていないか気を配ります。本人にも自覚を促し、協力態勢をととのえていきましょう。
治療期間はうつ病より長い
うつ病の場合は、通常1~2年で治療が終わってしまいます。
しかし、双極性障害は一般的に、長期化しやすい傾向があります。
再発率が高いため、症状が治まっても、再発を予防するために薬を飲む必要があるのです。
本人は症状が治まるとすぐに薬をやめたり、職場復帰をしようとしますが、焦らず時間をかけることが、再発予防に大切です。
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